ドラ武

ドラ武 · 21日 10月 2023
「今ぁ、オレ、テーソータイ着けてんスよぉ」 「は?」 龍宮寺がとんでもない爆弾を落とされたのは定期的に開催される元東卍メンツ飲み会の帰りのことだった。...
ドラ武 · 22日 9月 2023
 龍宮寺は前世というものを信じていた。というよりも覚えていた。  物心つく頃には風俗店のプレイルームを城として育ち、暴走族の副総長として名を馳せた青春を送り、一人立ち立ちしてからはバイク屋として生計を立てていた。  そして、愛した男のために若くして命を落とした。そんな人生だった。  龍宮寺が愛した男はたくさんいたし、愛した女もいた。...
ドラ武 · 22日 9月 2023
エンジンをかけ、ギアを入れる。アクセルをひねって、クラッチレバーをゆっくりと離していく。心地好い低い唸り声が鼓膜を刺激する。エンジンの振動が指先から、足から、全身から伝わってくる。 もう慣れているのに、その振動にどうしても心がときめいてしまう。 副店長の長谷川に遅番を任せ、少しだけ早上がりをする。...